70'sおじさんの徒然日記

音楽が好きなしがないおじさんです。初めて衝撃を受けたのは、父親のビートルズ『サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のLP盤でした。今昔問わず、好きなバンドの歌詞をメモしていこうかと思っています。息子に負けず、色んな音楽を聴いています(^^)/

ジャッカル蟹夫 - ファニーパニックラリー

 かつてナゴムなどが流行り、その裏で京浜兄弟社界隈がアツかったころ、わたしはその両方を行き来していました。筋肉少女帯耳鼻咽喉科(のちにカーネーション)のライブはよく行きました……。EXPOや岸野さんのライブはたまにですが……。当時は判りやすく、毒々しいものが輝いて見えて、好きだったのですね。先日出た京浜兄弟社BOXを聞くと、当時の思い出がよみがえったり、なんでこんないいものを聞き逃していたんだとがっかりしたり……いま聞くからいいと思える曲も、たくさんあったのですけれどね。

 

 さて、その頃に両者の影響をうけず、かと言ってポップでもなく、アングラでもないバンドがいくつかありました。自主製作テープを作っては売り、日の目を見ずに消えてった無数のバンドマンの中で、わたしはジャッカル蟹夫というスリーピースバンドが好きでした。ライブはかならず行っていましたし、彼らがよく通うというレコード屋に足しげく通ったもんです。偶然でもいいから会えないかと思い……。

 

 彼らはCaptain Beefheartに影響を受けたバンドで、ボーカルのがなり声や前衛的な曲の雰囲気が、まさにCaptain Beefheartのそれでした。スリーピースバンドとは言いましたが、中心人物が三人というだけで、その複雑な音楽を形にするにはとても三人じゃ足りません。友人のバンドマンを引き込んで大所帯で演奏していましたが、その規模で演奏出来るライブハウスではお金がかかり、また律儀にもそのバンドマンたちに出演料を払っていたようで、わたしが知った二年後にはいつの間にか解散していました……。

 

 今日紹介するのは、そんなジャッカル蟹夫の自主製作テープ『B!ANI』から「ファニーパニックラリー」です。アルバムのタイトルはBreak! Another needs inの略だそうですが、inの後にはどんな言葉がくるのか? という余地を残す、そんなバンドでした。この曲はCaptain BeefheartのSteal Softly Thru Snowっぽい曲です。息子にSteal Softly Thru Snowを聴かせると「よく判らん」とのことでしたが、何度か車の中で流しているうちに「エモっぽい」とのことでした。エモ系と呼ばれるバンドを聞かせてもらいましたが、何度か聞いていると、たしかに「Steal Softly Thru Snowっぽい」ジャンルだな、とおもうのでした。そんなところからもCaptain Beefheartの先進性に驚かされます。もしかしたら、ジャッカル蟹夫がバンドを続けていたら、エモイって言われていたのかも?

 

ジャッカル蟹夫 - ファニーパニックラリー

 

ゴミ漁り 朝帰り

その悲しみにあきれかえり

去り際に酒くらい

味気ない朝日見たり

職はなし、いつも通り

子どもの頃振り返り

味噌なめて米くらい

味の濃い食事 喉通り

 

きみ どこにいる いつに?

地味に 死に 死体 みたい

その顔 とてもファニー 

轢き殺したいくらい可愛い

 

お花畑でラリー 舞い散る花きれい

満ちる愛 胸いっぱい

ちょうだい たくさんの失敗 

愛してる、愛してる!

 

間違いないパニック 血痕取れない

ブレーキ 飛び出る外に

倒れるきみ 流れる血

愛してる、愛してる!

 

・・・獄中より、愛をこめて

      初恋のあなたへ・・・

 

前科もち Yeah 美味しい

 

 

 歌詞自体の意味はよく判りませんが、後半に行くにつれて物語らしきものが見えてきて、「きみ」を轢いてしまったことが判ります。ちなみに「獄中より……」のくだりは、ギターの井沢さんがとっても優しい声で歌い上げるのが好きでした。そこだけベースがとてもオシャレなフレーズを奏でるんですよね……ジャコっぽいといったら、言いすぎかもしれませんが(*_*)

 ギターの井沢さんとは一時期交流がありましたが、解散する直前あたりに連絡がとぎれ、電話をかけても出なかったので、結果として音信不通で、いまどうしているかは判りません。ベースとドラムの方も、やはりその後どうしているのかは知りません。元気で、いまも音楽をやってらっしゃるといいのですが。