70'sおじさんの徒然日記

音楽が好きなしがないおじさんです。初めて衝撃を受けたのは、父親のビートルズ『サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』のLP盤でした。今昔問わず、好きなバンドの歌詞をメモしていこうかと思っています。息子に負けず、色んな音楽を聴いています(^^)/

シュリンクスリップ - 神無月の街

 この曲は2002年頃に購入した自主製作CDのものです。この頃は仕事がかなり忙しく、家に帰ってもなかなか寝付けないという、体力的にも気持ち的にもストレスの多い時期でした。そんな中、家に導入したパソコンで音楽を探すのが趣味で、よくマイスペースというサービスで色んな音楽を聴いていました。このシュリンクスリップというバンドはその際に見つけたかなりの掘り出し物。この頃は、調べてもまともな情報なんて出てこなかった時期で、このバンドについて「東京の書店員が仲間内で組んだバンド」と、プロフィールに書いてあるようなことしか判りませんでした。いまも、もう解散してしまったのか、このバンドの情報は出てきません。

 マイスペースではいくつかの曲を公開していました。音楽はクラウトロックのような、それよりも音を新しくしたテクノのようなロックが多く、このようなちょっと変わった音楽は当時少なく、ゆらゆら帝国等がそれっぽい曲を作っていましたが、やはりNeuやCanを繰り返し聞くことでしか、その音楽体験は得られなかったように思います。そんな中、日本の若いバンドマンがこのようなコンセプトのバンドを! と大変驚き、また嬉しく思ったことを覚えています。

 早速通販でCDを購入すると、おまけにライブ音源をCDに焼いたものも同梱していただきました。その中には、結局録音した音源では聞けなかった「神無月の街」という曲が入っていました。この曲はラテンパーカッションとシンセギターというパット・メセニーを思い出させるサウンドと、バキバキにキメたベースがテクノ感・クラウトロック感を彷彿とさせ、唯一無二の音楽になっていました。10分ほどの曲なのですが、ラストの二分、メンバー全員でユニゾンボーカルをとる、何とも言えないカタルシスのある曲構成で、ファンの客も一緒に歌っているように聞こえます。

 その歌詞もなかなかダーティで、どこか中上健二の小説を彷彿とさせるものがあります。今回はその詞を掲載したいと思います。

 結局、バンドのメンバーの名前で検索してもそれらしい情報は出てこず、その後の消息は不明です。あのまま書店員を続けておられるのか、音楽も続けているのか……。

 

神無月の街

 

スリ士 魅せて 懐の夜空

ちりばめた星々 壁越しのもしもし

だれですかあなた 神さまですか

何盗りましたか 神さまですか

盗まれた神さまに 価値はない

懐の夜空に 星はない

神さまは月だけ 月だけの街で

神さまのいない 星空の下で

盗むものは 全部

盗むものは全部 ぼくのもの

ぼくのものは全部 神さまのもの

星と月も神さまの空に

返して